CACA現代アート書作家協会 特別顧問 岡本光平

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 4

カテゴリ:旅

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 4

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ウルジート・ホーダス山から見下ろした風景


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ウルジート・ホーダス山頂の人物岩画


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ホンゴル砂丘


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折茂です。
ツアー3日目
翌23日は朝からデル山で拓本を採り、2番目の岩画調査地ウルジート・ホーダスへ向かう。
その途中、我々の3号車の後に続く4号車に乗っていた岡本先生が、クルマの前を横切る野生のヒツジを目撃した。(ヒツジOvis は岡本先生を団長と睨んで挨拶に出向いたのか)
そのまま猛スピードで岩山を駆け上がって行ったヒツジのパワーは想像を絶していたという話を聞いて、ガイドのボロルマさんが教えてくれた。
モンゴルでは野生ヒツジの肉は衰弱した病人や老人を蘇生させる力を持っているので、非常に珍重されているのだという。
これらのエピソードから、今まで自分が岩画に抱いて来た「食糧としての生き物たちへの感謝」が彫られているという捉え方が、いかに小さいものであったかということを知った。

 2番目の岩画調査地ウルジート・ホーダスも山の頂きに岩画が集中していた。
その山の麓には中国タクラマカン砂漠で見た「胡楊(こよう)」らしき樹が数本、巨怪な姿で立っていた。
胡楊は地上に3000年身をとどめると言われている。
成長するのに1000年、枯れるのに1000年、枯木が砂に還るのに1000年。シルクロードの砂に埋もれた幻の都から発掘される建築材である。
岩画のある山と胡楊の間に崩れ落ちた寺院跡があった。17世紀頃に建てられたラマ教寺院で、ソ連侵攻と宗教弾圧によって破壊されたとのことだった。
山頂には宇宙人のような形をした岩画があった。
モンゴルにないはずの胡楊、寺院、その裏山に彫られた太古の岩画群、ここには聖地としか言いようのない要素が揃っていた。
ウランバートルを出て2泊目はダランザドガドのゴビ・サンド・ホテル。

ツアー4日目
ゴビ観光への地方空港があるダランザドガドは、恐竜発掘の地へ近い町である。
ガイドのボロルマさんは10数年前のツアーで、恐竜の大腿骨の化石が転がっているのを見たことがあると言ってた。
我々はひたすら岩画を目指す。
次の岩画ポイントであるセルベイ岩画までは270キロメートル、その途中にゴビ砂漠最大のホンゴル砂丘があるため、近くのゴビ・エレデネ・ツーリスト・キャンプに2泊した。


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セルベイ村近くの岩画のある岩山


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ツアー5日目
草原を離れて四駆のワゴン車が、約50キロメートルの道を標高を高めて登って行く。
そこは恐竜時代の火山地帯の特撮が出来るくらい砂礫の荒野だった。
その灰色の風景の中に、太陽光で真っ黒く焼けた岩肌の山塊が連なっているところにセルベイ岩画があった。(正確にはセルベイは近くの村の名前)
たくさんの岩画が彫られていたが、全体的に彫りが浅くて拓本には難しかった。
妊婦岩画と生まれて来る子のために頑張るポーズをする夫の岩画があったり(ガイトのボロルマさんの説)、クリスマスツリーのように巨大な角をした大鹿の図が珍しかった。

ここからキャンプ場に帰ろうとした時に、猛スピードで駆け去る3頭のモンゴルガゼルを目視出来た。
テレビを通して見る野生動物のスピードとはけた違いに速かった。テレビは望遠レンズで追っているからか、、、

ここで初めて野生動物の超絶的なパワーを見せつけられて、古代人が岩画にこめようとしたのは、人間が叶わない動物たちの特殊能力だと気付かされた。
また岡本先生が弘法大師空海の雑体書には自然界の森羅万象がこめられていると持論を展開されているが、空海が益田池碑銘に龍や鳥や昆虫、そしてあらゆる自然現象を書体として封じ閉じこめ、目に見えない大宇宙の原理、自然界のパワーを表現し伝えようとしたことが、岩画を彫った太古の人と通じていることに気付かされる。
今より情報が少なかった古代の人ほど、逆に果てしない想像力を羽ばたかせていたに違いない。
岩画は未来へ向けたメッセージでもある
岩画を彫った人はシャーマンだったという説もある。空海は沙門であるから当然か。

キャンプ場は標高1467メートルの高原にあった。
夕食の後、食堂の屋上でツアーに同行して頂いているモンゴル歴史考古学研究所アカデミーのバドホルト先生の講義を受けた。
目の前には高原の空が夕焼けに燃え立つ荘厳なパノラマ、背後には虹の柱の隣に雨のカーテンが天から大地に引かれ夕日を浴びて黄金色の雨を降らせていた。
同時にこんな凄い風景を見せるのが、ゴビ砂漠の広大さなのだろう。
「世界一受けたい授業」という声が上がったが、まさに素晴らしい青空教室だった。


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青空教室


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地元の若者




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