CACA現代アート書作家協会 特別顧問 岡本光平

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 3

カテゴリ:旅

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 3

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ツァガーン・スパラガ・ツーリストキャンプ


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折茂です。
ウランバートルから南へ430キロメートルを走り抜け、中央ゴビのツーリスト・キャンプ(ツァガーン・スパラガ)に到着。

 若い頃から夢中で読み親しんできた司馬遼太郎、開高健も南ゴビの地を踏んでいることが嬉しい。
が、司馬さんの「草原の記」「街道をゆく⑤モンゴル紀行」に岩画は登場しない。
開高さんの「オーパ」にも岩画は登場せず、「モンゴル大紀行」で初めて「岩絵」に触れている。
目当ての大魚イトウが釣れない無聊を慰めるように、5000年前の人々が書き残した岩絵を探しに行くシーンがある。
しかしそれはペインティングの岩絵であって、岩を彫った岩画ではなかった。
日本ではまだ余り認知されていない岩画(ラスコーやアルタミラは岩絵)だが、フランスやドイツなどでは岩画の研究が進んでいるそうだ。
モンゴルの学者からは、日本人の調査チームはあなた方が初めてだと言われた。

今回の最初のキャンプ場には、ドイツからバイカル湖への途中に寄ったという21人のツアーがいた。
大型キャンピングカーの後部が21のカプセルホテルになっているようなベンツのバスで、年輩の男女が戦車よりも凄い装いで怒涛のように岩画見学に押しかけて来る迫力に参った。
 
夕食前に岩画調査の第一目的地「デル山」へロケハンに向かう。
途中にグランドキャニオンによく似た夕陽の景勝地があったが素通り、なだらかな草原地帯を1時間余走ると、ようやく荒涼とした山並みが連なる細長い丘にたどり着いた。
「デル」というのは「紙の形」を意味するそうで、山を覆う岩が紙を重ねたように薄い層を成していた。
丘の背に並ぶ岩の中から固い岩を選んだように、点々と岩画が彫られていた。
いまは野生動物の姿も人影もまったく気配すらない荒野だが、かつて4000年前に動物を追い、暮らしを営んでいた人間の生き生きした姿がその岩に活写されていた。


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デル山へ登る


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紙を張り合わせたような石


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馬車の岩画


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 キャンプに戻り夕食後、ゲルでしゃべっている内に岡本光平先生の夜学になっていった。

「科学もなく、医学もなく、目の前の死の世界を常に見ている古代人にとって、生きることは不安で仕方なかったであろう。
その一方で生命の不思議も体全体で感じ、彼らは不思議の回答を、夜毎満天の星を見ながら考え続けたに違いない。
岩画には始源性が宿っている。
岩画を知ることで、人間の汚染されていない脳の秘密を解明することができるかも知れない。
岩画を彫った古代人には、誉められたいという意識がなかった。
自分が作りたい喜びだけで作ったに違いない。
彼らが現代人の感性をも揺さぶるほど美しい岩画を何故残せたのかというと、大自然と真っ正面から向き合って生きた人の強み、良いか悪いか、上手い下手もない丸裸の表現の強さだと思う。
目に見えない精霊が大自然にはたくさんいて、それと交信したい願望の表れでもあったろう。
岩画を彫ることで、自然の驚異に人間も参加したのだ。・・・・・」

最初のゲルから夜の更けるのも忘れて、、、


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