CACA現代アート書作家協会 特別顧問 岡本光平

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 2

カテゴリ:旅

2017ラスト・モンゴル 岩画1万年 2

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チンギス・ハーン国際空港ではさっそく岩画のお出迎え


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第5ポイント ゴビ岩画の聖地


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一路南へ

折茂です。
ゴビ。
世界3大砂漠の一つ。
旅の前に仙台のギャラリーでお世話になったSさんから頂いた木村毅「青空の国 モンゴル」を読んでいたら、
「ゴビは古くから、多くの日本人の憧れの地の一つだ。全地球規模でいえば、ここがユーラシア大陸の真ん真ん中だ。中心だ!」
というフレーズに目が止まった。
 NHKの「シルクロード」が作られ放送される以前、おそらく日本人の憧れの地がゴビ砂漠だったのだろう。
今年のツアーは岡本光平岩画調査プロジェクト・モンゴル編の3年目、「ラスト・モンゴル」と銘打たれていた。
そのせいか今回は旅の出発前から、センチメンタル・ジャーニーになりそうな予感がする。

モンゴルは言うまでもなく遊牧文化の国である。
農耕文化の日本とはまったく異なる国なのに、モンゴルに着いたとたんに身近な国に来た気がするのは不思議だ。
自身としては4度目のモンゴルになるが、韓国や中国ではそういう気にならない。
遊牧民にとって家畜の出産が始まる春は、最も忙しい時期であるが、モンゴル語で春のことは「ハウル」という。
どうしてこんなに日本語と似ているのだろうか。
遊牧民たちの財産は「五蓄」と言って、羊、ヤギ、馬、牛、ラクダである。
「羊が食べる草はヤギが食べない。ヤギが食べる草を牛は食べない。牛が食べる草を馬は食べない。馬が食べる草をラクダは食べない。」(木村毅「青空の国モンゴル」より)
見渡す限りの草原で動物たちが仲良く食事する放牧風景、そののどかさの理由がこれで分かった。
昨年に続き旅のガイドとして同行したボロルマさんが、興味深い話をして下さった。
「今回の17人のメンバーのほとんどは2、3人を除いてみんなモンゴル人の顔をしています。男性よりも女性の方がより似ています。中国や朝鮮の人の顔はまったく違います。」
モンゴル人と日本人の共通点はお尻の青いアザと思っていたが、似ていると思っていた中国や朝鮮の人より顔がそっくりという指摘に、新たな認識を得た。
モンゴル女性の高い身長や男性のがっちりした体格には違いを感じるが、人柄には概ね日本人と変わらぬ親しみやすさを感じる。その親しみやすさは、ボロルマさんが言う次の言葉に由来しているのだと思う。
「モンゴル人で日本を嫌いという人に、私は会ったことがない。」
モンゴルは韓国や中国以上に遠くて近い国だったのだ。
モンゴル北部からシベリアのバイカル湖周辺にかけて暮らしている人々が、科学的にも我々日本人のご先祖であることがわかって久しい。

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現地ガイドのボロルマ(水晶)さんとソロンゴ(虹)さん


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ツアー2日目
7月22日、参加者17名と添乗員1名、ガイド2名、ドライバー5名の総勢25名が四駆のワゴン車5台に分乗してウランバートルを出発、一路中央ゴビを目指して南下した。
道なき道をひたすら西に長駆した一昨年の車内は、椎名誠風に表現すれば360度全方向洗濯機型めちゃ揺れ状態だった。(お陰で私はむち打ち症に)
昨年の草原地帯をどこまでも東に走り、チンギス・ハーンの生まれた高原近くまで行った行程と比べても、ゴビへの道は整備されていた。それはゴビが早くから開かれた観光地だったからである。
一昨年の7月にカザフスタンとの国境近くの高地でキャンプした際には、夜明けに霜の寒さで目を覚まされた。
昨年の東モンゴルの高原のゲルでも8月下旬の明け方は冷え込むため、岡本団長がストーブに薪をぎっしりくべて寝た。ストーブの近くにベッドがあった私は、危うく蒸し焼きになる寸前に目が覚めた。

一方南ゴビは、一夜を満天の星空を見ながら寝袋一つで地面に寝たメンバーもいたくらい寒さくはなかった。
面積が日本の4倍広いモンゴル、そのひろさはフランス、スペイン、ポルトガル、イギリス本国を合わせたほどに広大。そこに住む人口は308万人、日本の人口の2,5パーセントしかいない。
そのうち半分近くが首都ウランバートルに集中しているため、少し草原に出たら人影を見ることは希になる。
初めからこれほど広い領土のモンゴルが、史上最大の帝国に領土を広げて行く裏には、草以外何もない厳しい現実が見えてくる。
チンギス・ハーン空港に着いて早々に、今夏のモンゴルは雨が少なくて乾燥しており、山火事が20数ヶ所発生したばかりだと聞いた。
南ゴビに行くと毒ヘビがいるので注意するように言われ、スーパーマーケットでは1本25円で買えるミネラルウォーターを大量に積み込んだ。

前回までは大量の食糧とテント、トイレ、シャワー、ベッドに調理人2名が同行、さらにモンゴル語が通じないカザフ語圈にまで探査を進めたため、まさに民族大移動的大キャラバンだったが、今回は拓本道具とミネラルウォーターという軽装で気持ちは軽かった。
しかし砂漠は初めて、そこへ行ったらどんな風景が待っているのか、どんな岩画が待ち受けているのか、岡本光平岩画調査プロジェクトの一員としては、かつて恐竜がばっこした大地の岩画に過去最大の期待が膨らんだ。


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2015年に訪ねたビルート山「神の鹿」


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2016年に訪ねたラシャ-ン岩画の巨大レリーフを採拓



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