CACA現代アート書作家協会 特別顧問 岡本光平

2015岡本光平臨書展

2015岡本光平臨書展



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折茂です。
昨年から書の古典100点の全紙臨書に挑戦する 「岡本光平 百錬筆行展」 の第2弾《日本編》が始まりました。

今回の 「稲荷山古墳出土鉄剣銘」(471年) から飛鳥時代、白鳳、奈良天平・平安時代の三筆、三蹟、さらに鎌倉時代の大燈国師から江戸時代の貫名菘翁の 「左繍叙」 まで35作品が並んだ会場はまさに圧巻。

法隆寺 「釈迦造像銘」 は紙に書かれた文字が金属に彫られた様に、 「多胡碑」 をはじめとする上野(こうづけ)三碑は石に彫られた様に、日本の書の曙の雰囲気を醸し出ている作品から、流麗な線の時代ごとの到達点である作品まで書の歴史の流れを一望する会場になっている。

空海の書は 「灌頂記金剛界・胎蔵界」「風信帖」「忽披帖」「忽恵帖」「益田池碑銘」「急就章」 の7作品。


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上野三碑(右から金井沢碑、多胡碑、山ノ上碑)


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空海コーナー


岡本光平は会場で配られるメッセージパンフ 「日本の書との出会い、未必の邂逅」 のなかで、臨書展に臨む想いを次のように書いている。

《私が今回の一群の臨書でいちばんこめたかったのは “空気感” である。ただうまく書くということではなく、その書がもっている時代のオーラみたいなものがあって、古拙にしろ洗練にしろ豪放にしろ、その書き手の背後にある時代精神と、人間の崇高にして清澄なる理想が書の字形や筆勢のなかに宿っている。そのような空気感を思って書いたつもりである。》

古墳の中に眠る大王に捧げられた文字、古代に栄えた地方に建てられた碑、遣唐使として大陸の風を運んだ文字、絢爛たる王朝文化に花開いた書、禅の精神の源流を伝える書、35作品の中に歴史のうねりを見るような壮観さである。

さらに言えば、若き日に独学で書を学んだ岡本が、九州、東北、韓国の金石を訪ね歩いたことは知られているが、今回の古典の中には直接自分で拓本を採ったもの (神護寺や道澄寺の鐘銘) や、若いうちに収集した拓本(法隆寺や船首王後墓誌銘、薬師寺東塔擦銘、上野三碑など) もある。

そういう意味では岡本光平個人の歴史も様々な形で発見出来るビビッドな歴史絵巻といえよう。
改めて日本の古典の凄さを教えられ、真髄に触れた思いがした。

■10月6日(火)~11日(日) 表参道・アートスペースリビーナ

ギャラリートーク 「日本人の書とは」 10月10日の午後2時~3時30分



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大燈国師 「秋風の偈」


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隅寺(海龍王寺)の日本で一番美しいとされる般若心経




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