CACA現代アート書作家協会 特別顧問 岡本光平

モンゴルツアー4

カテゴリ:旅

モンゴルツアー4

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エピローグ
折茂です。
 モンゴルを愛した司馬遼太郎さんの「草原の記」に、好きな一文がある。

「モンゴル語の川の名の音はすべて美しいが、セレンゲもオルホンも、その流れの響きが音になって命名されたのか、口にするだけでもこころよい。」

モンゴルから外に流れる川は二つしかないそうだ。
北に流れる川はバイカル湖に注ぎ、東に流れる川のいくつかはアムール川に流入する以外、最後は蒸発するか塩湖に流入している。

このことは岡本光平岩画拓本チームの我々にとって重要な意味をなす。


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2011年夏、2012年春に行われたアムール川岩画拓本プロジェクト、2013年の夏に行われたバイカル湖岩画拓本プロジェクト、それらを行なってきた我々にとってモンゴル・アルタイは何を意味するのか。

間違いなくアルタイ岩画を彫った人々は、長い年月をかけてこの二つの河川をくだって旅した人々の先祖なのだ。

東に流れる川の名はオノン川とヘルレン川、その響きも美しい。

今回のアルタイ岩画ツアーは、シベリアの岩画文化の源流を遡る旅だった。

ツァガーン渓谷の神の鹿を含むシベート・ハイルハン(聖山)の岩画は、2011年に世界文化遺産に登録された。

その存在は昔から遊牧民に知られていたが、1984年に発表され、1990年の民主化によりロシア、アメリカ、モンゴル3ヵ国の調査によって明らかになった。

旅に同行したホブド大学在バヤンウレギー学部社会史学学科学長 ハ・ダレージュー氏(55)によれば、

「岩画は数を把握出来ないほど、まだ未発見のものが膨大に有ります。これまで5年かけてやってきましたが、まだまだ調査は始まったばかりです。調査をするとともに、どうやって保存していくのか、早急に考えなければならないと思っています。」


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雌鹿を狼から守る牡鹿の岩画


最後に、モンゴルの魅力はやっぱり草原である。
 今回旅した地域は標高が高くて、草原の緑が薄かったけど、人っこ一人いない大草原を走りながら、モンゴルを愛した開高健の「オーパ!オーパ!!」の一節を想い浮かべていた。

「・・・しかし、だ。ここには草しか生えていない。昔も今もそれは同じだ。羊が草を食べて、その羊を人間が食べて、という関係だ。食物連鎖ということから見ると、草と、羊と、人。輪は三つしかない。草の栄養が羊の肉に変わって、それが人体になる。それだけだ。雑草の主成分だけでジンギス汗の軍隊は長征また長征、この中央アジアの大高原を突破し、バルカンを平らげ、東ヨーロッパを平らげ、ロシアを平らげ、あちらを呑みこみ、こちらを呑みこみ、ユーラシア大帝国を築くわけか。草だけで。草の栄養分だけで。草と水さえあれば。何と。それも根なしで。草の葉だけで。何と?・・・・」

※岡本光平モンゴル・アルタイ岩画ツアーは7月24日成田出発、7泊8日の日程で、31日に帰国しました。


岩画拓本プロジェクトの成果を沢山持ち帰りました。その全貌は、来年発表される岡本光平展を、どうぞ楽しみにご期待ください。

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